L'art fantastique/      幻想芸術

IFAA(国際幻想芸術協会)本編HPは以下アドレス。

http://ifaa.cc

公式BLOG

内外幻想芸術紹介とレヴュー。
***************************************************************************

【Blog機能説明】all→全件閲覧 latest→過去記事 auto→自動繰頁 info→リンクなど 続きを読む→コメント欄などが出現

◆ダニエラ&ウラジミール・オフチャロフ

◆ダニエラ&ウラジミール・オフチャロフ

ura1ウラジミール・オフチャロフ

ura.2ウラジミール・オフチャロフ

 夫婦善哉、こういうしかないダニエラ&ウラジミール・オフチャロフ。夫婦で画家は決して珍しくはないが、仲良くHPで同居しているのみか、その作品世界すらも共有している感が否めない。とは申せ、個性の差は画然としているので、旦那がうっかり妻に絵を教えて立場逆転、車輪の下という訳ではなさそうだ。ただ、仲がいいところを見せつけているには違いない。
 ウラジミールは、1963年ブルガリアのソフィア生まれ。ソフィアの国立美術アカデミーで、東方正教会のイコン画の技術その他を学んだ。ソフィアの大手画廊と組んだり、展覧会プロデュースなど手広く行ってきた模様。ダニエラは生年を示さぬながらほぼ同じ経歴であるので、この辺は夫唱婦随。因みに両者ともメキシコに居た経歴を持つので、殊にダニエラの画風からレオノーラ・カリントンとの接触があったかも知れない。これは飽くまでも筆者の憶測であり、画歴には何らそのようなことは唱われていない。

dani.3ダニエラ・オフチャロフ

dani.2ダニエラ・オフチャロフ

dani.1ダニエラ・オフチャロフ
photo by Shoji Tanaka - -

◆ヤロスラウ・ミカラシェビッチ

◆ヤロスラウ・ミカラシェビッチ

mika1

 本人は大真面目なのだが、その意図があまりにも願望充足的でつい笑ってしまう絵がある。洋の東西、性的なファンタズムが己の全存在であるような作品、そうでなくても絵を観るにつけ、頭の中はそればかりといった結論にしかならない御仁がいる。私の知る或る画家もそうで、絵だけならまだしも、往住坐臥、エロス、エロス、エロスと臆面もない。

 ヤロスラウ・ミカラシェビッチの日常がどうかは知る由もないが、少なくともヌードが大好きなことだけは頷ける。しかも、マネの『草上の昼食』の如きスキャンダルを企んでいる訳もなく、只管街角の椿事を待望している、そう見えてしまう。しかし、これは私の菅見に過ぎぬであろう。彼の絵を精緻に眺めれば、そこにはペーテル・ブリューゲルを地でいって、現代に蘇らせている自負を嗅ぎ取るからだ。口性ない現代美術惚けや偶像崇拝者は言うだろう、猿真似と。しかし、そんな連中も彼の絵の中でしっかり役回りが与えられている。少なくとも、ペーテル・ブリューゲルを現代に召喚したら何が起こるかを言えば、それは底抜けのパロディとなるこれは証左。
 大笑いしながら観る。これは民衆画。そしてヤロスラウ・ミカラシェビッチは絵の中で、街角のパパラッチと化している。

mika2

 バイオグラフィは1948年ポーランドの地方都市で生まれたこと位しか分からない。筆者の解さぬ言語故。個人HPのURLを示す。

http://www.miklasiewicz.prv.pl/

mika3

photo by Shoji Tanaka - -

◆アンドレヤ・マシアニス

アンドレヤ・マシアニス

 例によって東欧やロシアの若い画家は凄まじい。何がと言って緻密な絵であるにも拘らずタフというかなんというか。まさにパラノイアの鑑。以前紹介したロシアのビクトール・サフォンキンも三十前後で見きれぬ程の製作量でしたが、幻想系Webリンクでサイトデビューするや、あれよあれよという間に斯界のスターダムにのし上がった感。今やパリの幻想絵画専門画廊が専属契約。

male1
 
 アンドレヤ・マシアニスは1974年ポーランドはピラに生まれる。ニコラス・コペルニクス大学でディプロマ取得。タデウシュ・クリシュヴィッツ財団のデッサンのスカラーシップを受ける。ポーランドドローイングビエンナーレで二等賞。ワルシャワ芸術アカデミー劇場2001にてトルン市長賞。と実力を証明している。

 さてアンドレヤ・マシアニスも御歳32歳でドローイングが多いとはいえ、実に過剰。見ていると頭がくらくらします。否、個々の作品が見応えがあり過ぎて、Webでは只管長文を読まされている感触。という訳で、今回は直接彼のサイトへ行って皆さんにも疲れてもらいましょう。以下URL参照。

male2

http://www.galery2003.republika.pl/

http://masianis.qw.pl/

male3
photo by Shoji Tanaka - -

◆プレミジル・マルティネック

プレミジル・マルティネック

マルテュネック1

 「本人にしか分からないマンガ」、こう言いたくなるチェコのシュルレアリスト、プレミジル・マルティネック。凄くいい感じに熟(こな)れたデッサンで妙に味がある。パブロ・ピカソのデッサンや初期のジョアン・ミロ、或いはアルフレート・クビーンを彷彿とさせるが、その孰れでもない。敢えて言えば、諧謔精神の鑑、アルフレッド・ジャリの『ユビュ王』に作家自身がつけた挿絵のような滑稽なタッチである。しかし、印象で語れるのはここまで。私の解さない言語のため、経歴その他紹介のしようがない。偶にはこういうこともある。画像だけ貼ってお終いのblogにはしたくないのだが、やんぬるかな。以下HPアドレス。

http://www.surrealismus.cz/martinec/

maru2

maru3

追記:おっとっと、我ながら粗忽者で驚きます。英文頁がありました。バイオは以下。筆者と同い年ですなぁ。しみじみ。

He was born on 7th November 1957 in Mělník, Czech Republic.
He graduated from Pedagogic University in Prague.
He lives and works in Prague.

photo by Shoji Tanaka - -

◆マルシ・パリバトラ

 お妃様は幻想画家。

マルシ1

 今日、世界に宮廷画家が何人いるか、少なくとも一人は確実に居る。しかも宮廷お抱えなどという官吏職ではなく、王族本人が画家であるという直裁な話。ラマ5世の孫チャムポット殿下妃マルシがその人。王族なれば、趣味で絵位は描くだろう? とんでもない!
 彼女はタイのシュルレアリストであるばかりか、アジアのレオノル・フィニ。そんなことを言ったら、不敬にあたる。否応なく彼女はマルシ・パリバトラなのである。

マルシ2

 作品を見れば分かるに違いない。出来れば還俗して欲しい。彼女の絵が欲しい。そんな徒な願いは如何なる金満家だろうと、如何なる画商だろうと叶わない。何故なら彼女の絵は収蔵場所が始めから決まっているからである。そこはTHE SUAN PAKKAD PALACE MUSEUM

 殺し屋の詩人ピエール・フランソワ・ラスネールも書いている「王の運命を選ぶことなど、わたしには決して思いつかない」。誰一人真の批評を得られぬに違いない彼女は、画家として幸福なのだろうか、それとも不幸なのだろうか? 私ですら讃辞の言葉の他ない。

マルシ

 余談だが、 チャムポット・パリバトラ殿下は宮廷音楽家、否、作曲家でCDもある。

photo by Shoji Tanaka - -

◆マンフレッド・W・ユルゲンス

マンフレッド・W・ユルゲンス

?2

 1956年独逸はメクレンブルクに生まれたマンフレッド・W・ユルゲンスは、若くして船員見習いを経て画家に転じている。元船乗りという前歴は画家として決して異色ではない。何故なら、航海中海が荒れなければ、絵を描くか、本を読むか、ほとんどやることがないからである。画家としての主な勉学はベルリンで為したようだが、それは環境デザイン、写真のクラスであったようだ。
 ビスマルクに居住しつつ、船員の前歴故か放浪癖か、イギリス、アイルランド、イタリア、スリランカ、および台湾で滞在とあり、今はヴェネチアをメインに活動している。

?4

 氏のHPを見るに、劈頭「ニューリアリズム」と唱っている。独逸というと新即物主義が挙げられるが、マンフレッド・W・ユルゲンスの画業にもそうした傾向が読み取れる。故に幻想美術で括っていいかどうか、単なる写生とは異なる過剰な空間意識が働いていて、それが人物画だろうが、風景画だろうが、静物画だろうが、悉く奇異な印象が付きまとう。

?3

 何を今更「ニューリアリズム」などとアナクロなことを、と早合点する前に、写真を学んだという経歴から推して、これはリアルでもリアルの復活でもなく、非現実そのものさ、要するに絵なんだ、と念押しされているような気がするのである。

http://www.m-w-juergens.de/index-e.html

?1

photo by Shoji Tanaka - -

◆ズデニェク・ヤンダ(2)

3

ズデニェク・ヤンダ

 私も画家の端くれ。目下、己が製作に忙しく、下調べを充分にしてから記事に出来ないのが残念だ。従ってすっかりここが疎かに。

 今期、緊急に記事を拵えるのは、四年程前から注目し高く評価していたズデニェク・ヤンダがHPを開設したからだ。

http://janda-art.com/

1

 スイスのクラウス画廊扱いで、情報袋小路、チェコの画家である以外、詳しい経歴が皆目掴めなかったのだ。画商は何でも独占したがるので、あれではちっとも名前が広まらない。個人HPなので初めて見る纏まった仕事も嬉しい。画家本人ともコンタクトが取れる。世界には凄い幻想画家が沢山居る証左。恐らくヤンダのHPは日本国内では初のお披露目となろう。

2
photo by Shoji Tanaka - -

◆マーゴ・セルスキ

?1

マーゴ・セルスキ

 惚れました! 見れば見る程セル、眺めれば眺める程にスキ、スキスキ。恋しくて恋しくて...否、欲しくて欲しくて仕方ない。はっきり言って、彼女の作品百発百中です。天才か? 困りました。文案は頭の中を巡れども、冷静になれません。会いに行く!!(そんなこと今は無理)

?3

 推薦文にはこんな文言を。ちょっと凄い、女流画家マーゴ・セルスキ。 その画風は、黄金期の女性シュルレアリスト達の中に、平然と座を占め、しかも現代の若々しい才能であるということ。当人も恐ろしく美しいということ。

 兎に角何とかせねば...。感想文は後にします。

?2
photo by Shoji Tanaka - -

◆ゲーリー・モンロー

 己が創作活動や私事に追われてほぼ一ヶ月ここを休筆してしまった。ロシアの幻想画家もまだ幾たりもいるのだが、ちょっと詳しく調べようとすると言語の壁があり、宝探しは盲滅法、砂ばかり嚼まされる。それに少し飽いた。ヨーロッパその他の作家も行列をなして待機している按配なので、気紛れ紹介を続行しよう。
 調べ事をしていると、思わぬ副産物が現れて、本旨を退けてもこれは! と紹介したくなるのも人情だ。

 何だ!? こいつは!! という訳で、今回のキャプションは「蛇と戦うことに憑かれた男」。



モンロー1

ゲーリー・モンロー

 この主題は明らかにラオコーンを意識したものだが、聖書物語と習合し、果ては訳の分からぬ場末の蛇の襲撃や騒擾へと発展する。ここに悪の侵入を認めるのは容易いが、一体全体何だってこんなに蛇まみれにしなければならぬのか、真に訝しい。この過剰とその制御の飽くなき妄念は、最早、蛇との闘いや神意なのではなく、蛇と戯れること自体にこそ取り憑かれていると言うべきだろう。
 子供時代に縄で緊縛される折檻を受けていたとか、ふと道端で出会わす蛇(恐らくガラガラ蛇)に異様な怖れや、蛇使いに禁忌をともなうエロスの感情を抱いていたとかの、ゲーリー・モンロー物語を捏造したくなる程である。

モンロー2

 ゲーリー・モンローは、米国のノクスビル(テネシー)で育てられて、ケンタッキー大学で芸術教育を受けた。そして、数年間芸術キャリアを追求して、働きながら、ダラスに住んでいた。500Xグループの活動的なメンバーとなり、ダラスで頻繁に展示会に出品。 最近、ノクスビルに戻って、アパラチアの文化的な活動を支援している。

モンロー4

モンロー3
photo by Shoji Tanaka - -

◆セルゲイ・チェルネンコ

??

セルゲイ・チェルネンコ

 1961年にソビエトに生まれた世代に、何か特別な因果関係でもあるのだろうか? この所紹介するロシアの幻想画家皆、何故か1961年生まれなのである。以前紹介したエッチャーのオレグ・デニセンコもそうであり、セルゲイ・チェルネンコもその一人だ(同年生まれはこれで四人目)。ロシアの幻想画家をカテゴライズするのは極めて困難で,毎回悩む。はっきり言って、セルゲイ・チェルネンコもここで取り上げたものかどうか、前々から迷っていた。
 かなりアクが強く、その世界もフォークロアのような、魔術的なような、それでいて脳天気に見え、上手いのか下手なのか、さっぱり分からない。兎に角描きたいイメージを、無手勝流に押し込めて、けたたましく、また牧歌的。ナンセンスと言いたいが、そもそもセンスなんか問題にしてない感じ。見手の好みで評価は大きく分かれるだろう。だが、気をつけてくれたまえ! 好きだ嫌いだが言える程に個性が強いということを。

 ??2

 ウクライナ生まれ。クリミア自治共和国、ウクライナ大学芸術学部で学ぶ。モスクワにてイラストレーターとして働く。ソビエト連邦崩壊後、テルアビブ、イギリス、ストックホルム、サンフランシスコ、モントリオールなどで個展や数多の国際展に参加。

??3

追記:もしやと思い調べてみたら、セルゲイ・アパリンも1961年ボロネジ生まれであった。これで、ここで扱ったロシアの幻想画家五人までが1961年生まれと相成る。ここまでくると単なる偶然ではなく、「幻想の星のもとに生まれて」とキャプションを入れたい誘惑にかられる。
photo by Shoji Tanaka - -

blog information

>> Latest Photos
>> Recent Comments
>> Recent Trackback
>> Mobile
qrcode
>> Links
<< 9 / 14 >>

このページの先頭へ