L'art fantastique/      幻想芸術

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公式BLOG

内外幻想芸術紹介とレヴュー。
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◆ゲーリー・モンロー

 己が創作活動や私事に追われてほぼ一ヶ月ここを休筆してしまった。ロシアの幻想画家もまだ幾たりもいるのだが、ちょっと詳しく調べようとすると言語の壁があり、宝探しは盲滅法、砂ばかり嚼まされる。それに少し飽いた。ヨーロッパその他の作家も行列をなして待機している按配なので、気紛れ紹介を続行しよう。
 調べ事をしていると、思わぬ副産物が現れて、本旨を退けてもこれは! と紹介したくなるのも人情だ。

 何だ!? こいつは!! という訳で、今回のキャプションは「蛇と戦うことに憑かれた男」。



モンロー1

ゲーリー・モンロー

 この主題は明らかにラオコーンを意識したものだが、聖書物語と習合し、果ては訳の分からぬ場末の蛇の襲撃や騒擾へと発展する。ここに悪の侵入を認めるのは容易いが、一体全体何だってこんなに蛇まみれにしなければならぬのか、真に訝しい。この過剰とその制御の飽くなき妄念は、最早、蛇との闘いや神意なのではなく、蛇と戯れること自体にこそ取り憑かれていると言うべきだろう。
 子供時代に縄で緊縛される折檻を受けていたとか、ふと道端で出会わす蛇(恐らくガラガラ蛇)に異様な怖れや、蛇使いに禁忌をともなうエロスの感情を抱いていたとかの、ゲーリー・モンロー物語を捏造したくなる程である。

モンロー2

 ゲーリー・モンローは、米国のノクスビル(テネシー)で育てられて、ケンタッキー大学で芸術教育を受けた。そして、数年間芸術キャリアを追求して、働きながら、ダラスに住んでいた。500Xグループの活動的なメンバーとなり、ダラスで頻繁に展示会に出品。 最近、ノクスビルに戻って、アパラチアの文化的な活動を支援している。

モンロー4

モンロー3
photo by gradiva.inc - -

◆クリスティナ・ベルガノ

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 「私は犬になりたい」とキャプションをつけたくなるクリスティナ・ベルガノ。ネタ元は以下のURLだか、国内の貼り込み専門のあちこちのblogにも散見される。

http://www.artnet.com/artist/17169/cristina-vergano.html

 大概のソースがキャビノッド・コムやシパンゴなる日本好き外人子弟が主催するblogからの流用である。筆者も随分重宝させてもらった。しかし何のことはない。彼等もA.O.Iから丹念にリンクを辿っていっているだけで、一見悪趣味に見える、A.O.Iの醜いアイコンの羅列には、かなり優れた画家が多く含まれるのである。今回は情報開示。労を厭わずご自分で探してみては如何か?

http://www.artofimagination.org/

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 クリスティナ・ベルガノは、アタナシウス・キルヒャーや大航海時代の博物趣味、そこに進化論妄想を加えて、象徴的な変身願望を体現している。どこかしらコロニアリズムへの郷愁とアンビバレントな批判が込められており、額縁を描き込むトロンプルイユの手法に額面通りと非額面、即ち本音と建前の混濁としてのバロクシズムが察知出来る。何か強固なメッセージ性を全面に引き出しても詮無い、これは奇想であろう。経歴は上掲のアート・ネット(Web販売サイト)に譲る。

berugano
photo by gradiva.inc - -

◆ルイジ・セラフィー二

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 今回紹介するのは美術専門出版社フランコ・マリア・リッチから出ている『セラフィヌスコ−デックス』(1983)の作者ルイジ・セラフィー二。幻想画家の範疇からは聊か外れるが、400頁に及ぶ空想博物学の古写本を模した奇想の書をもって知られる。日本でも以前雑誌か何かで紹介されていたような気もするが、筆者の記憶は朧。
 全編偽書めかしたマニュスクリプトの体裁をしているが、見ての通り、挿絵はロラン・トポールを思わせるラブレー風のパロディで、解剖学、数学、幾何学、珍奇な機械学やその分析、迷路、バベルの衣裳、食物、園芸、エトセトラ、エトセトラ。要するに何がなんだか分からない図解や解説など、徹底的に偏執狂的産物なのである。
 偶然、本人のサイトを見つけたのでご覧下さい。最近はオブジェ作家になっているようですが、サイトの方も相変わらず何だか訳が分からない。CGコラージュでも試作しているのでしょうか? アンソリット(突飛)としか言えません。

http://www.luigiserafini.com/
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